長寿の相棒


 一番変わった動物の患者さんは何ですかという質問に、私は迷わず70代のインコと答える。初めて会った時すでに60歳を超えていた。今も健在だ。飼い主も3代目である。
 ある時、30代と思われる男性が、かごに入ったインコを連れてきた。人に慣れていないので、爪を切ることができないという相談だったが、そのついでに彼はこう尋ねた。ところで、このインコは何年くらいの寿命ですか? と。それはまさにあの長寿インコと全く同じ姿だった。私たちは、はっきりとした寿命は知らないが、70代の同じ種類のインコがほかにいることを告げると、その男性は絶句した。彼は子供の頃にお店で気軽にこのインコを買った。それから約30年…かなり高齢だろうと思っていたに違いない。実際は、まだまだ若造だったのだ。飼い主は成人し結婚し子供もいる。まるで大樹のように、インコはこれまで彼の成長を見守ってきた。これからも二人三脚で行くしかないね!

ク−パー動物病院 http://cooper-net.jp/

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