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   編集長・正木京子のこの人に会いたい!
  いただいた名刺の肩書きに「星空案内人認定第001号」。星空案内人は、2003年にやまがた天文台で生まれ、2007年から全国に展開した民間の認定資格ですが、宇宙に関する幅広い知識を持って、一般の人を導いてくれます。

 宇宙への関心はいつごろから?

 小学校4年生の時に、兄が持っていた望遠鏡で見た月が美しくて感動したのがきっかけですね。その後、自分で反射望遠鏡を作ってみたり、天体写真を撮影していました。結婚後、天文誌で募集していた同好会の会員になって、奈良、和歌山、兵庫中部などに星を観に行っていました。
 仕事の一環としても、環境省などが呼び掛けている「全国星空継続観察」を行っていまして、どのくらい「暗い星」が見えるかの観察を通じて、光害の防止など環境教育をしていました。

 星空案内人の資格はどうやって取るのですか?

 星空案内人になるための講座は、日本各地の天文台などを中心に運営団体が組織されています。兵庫県の場合ですと、西はりま天文台が事務局となって、秋から冬にかけて「はりま宇宙講座」を開講しています。座学と実習を受けてレポートを提出し、認定されれば資格を持つことができます。私は第一期生ですが、西宮や神戸から受講していた者が4人集まって、せっかく資格を取ったのだから、協力して星空を案内しようということになりました。

 阪急西宮ガーデンズで行われる観望会が人気ですね。

 人に望遠鏡で星空を観てもらう機会を作りたいと、場所探しをしていたら、駅近で広い屋上を持つガーデンズが生まれて、「ここだ!」(笑)。「星のソムリエ@西宮」として企画を持ち込みました。大きな組織でもなく、「星空案内人」の提案を取り上げてもらえるのか不安でしたが、ガーデンズさんにも興味を持ってもらえ、晴れて開催の運びとなりました。初回は200人ほどの参加がありまして、子供たちが望遠鏡を覗いて歓声を上げて喜んでくれる姿を見るとうれしかったですね。星空案内人のメリットは、自分もハッピー、人もハッピーになれるということですね。
 年に4回、季節ごとにスカイガーデンで観望会を行っていますが、次第に参加者が増えて多い時には500人もの参加があり、望遠鏡10台を並べても長蛇の列ができて、うれしい悲鳴をあげています。

 今の季節の空のみどころは?

 日が暮れると東の空からオリオン座が上がってきて、やがてオリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結んだ「冬の大三角」が見えるようになります。さらに今期は、太陽系最大の惑星である木星が一晩中見えています。冬の空は明るい星が多いですし、肉眼で確認できる星団や星雲もありますので、お正月には、ぜひ空を見上げて星を見つけてください。
 1月19日(土)には、阪急西宮ガーデンズで、月や木星を望遠鏡で見る観望会を行います。申込み不要ですので、お気軽にいらしてください。


●西宮市甲子園口5丁目在住

「星空案内in西宮」

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