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  「イギリス式のフラワーアレンジメントを教えてくれる素敵な女性の取材を」と、読者からご紹介をいただいた谷川文江さん。なんと、本紙創刊1年目に取材訪問した方です。15年ぶりに再訪したアトリエは、マンションの一室から阪神・香櫨園近くの戸建に移っていました。何十年もそこにあるような、心ひかれるたたずまいです。

 ここに移転して、もう10年以上になるんですよ。今では、上の娘がウェブデザインとグラフィックデザインを担当し、下の娘がネットショップを担当し二人とも社員として頑張ってくれています

 着々と計画を実現されていますね

 夫が結婚を決めた頃に「君にはビジョンがあるからおもしろい」と言ってくれましたが、30年後の自分を思い描いた時に、今と同じことをしていたくありませんでした。インテリアやガーデン、カラーのコーディネート、フラワーデザインなどの仕事は順調でしたが、一般住宅のインテリアデザインが得意な私が商業施設もできるように、商業施設士の資格が取れる京都造形芸術大学に2008年に入学し、空間デザインを専攻しました。

 大学で修められたのは?

 結局、イギリスの文化を研究していたんですよ。イギリスの文化や暮らしを知らない自分がイギリスの花を教えているのは納得できなくて。ところが、イギリスを始めとしたヨーロッパの文化を学ぶうちに、日本のことを何も知らないということに気づいたんです。
 奈良や京都を見ればわかるように、中国から日本に入ってきたものを、自国の文化として定着させています。他国の文化を長い年月をかけて自国の文化として発信しているということに気づいたとき、自分がイギリスの花を教えてもいいと思えるようになりました。

 フラワー資格を取得した人のための組織を作られましたね

 社団法人フラワーワークスジャパン(Flower Works Japan・以下FWJ)を、昨年4月に設立しました。せっかく勉強してフラワーの資格を取っても、実際に教室を開くとなると、仕入れ先や集客のサポートをしてくれるところがないんです。FWJでは、イギリス式フラワーアレンジメントの資格取得から開業支援まで、トータルにサポートできるようにしています。
 事業を興すからには成功させないといけません。組織としては、人もシステムもこれから整えなければならないことばかりですが、私が培ってきたノウハウを遠慮なく使っていただき、共に学び続けられる場でありたいです。

 今後のビジョンは?
 
 現在、大阪府中小企業家同友会で経営の勉強をしていますが、たくさんの経営者との交流のおかげで、社会に出る人を育てることや、女性を輝かせることへの意識が高くなりました。今後は社会や地域の役に立つアトリエでありたいと思っています。
 また、イギリスの文化や技術を正確に伝えたいという想いも強くなりまして、日英協会に加入しました。日本とイギリスの文化の架け橋になりたいですね。


AtelierF's アトリエフィーズ
西宮市屋敷町2ー19
TEL:0798ー35ー0927


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