第9話 白山姫神社



 創立年は不詳。昭和43年にコンクリートで新築されました。こぢんまりとした本殿ですが、白壁が美しく映え、女性宮司ならではの細やかな心遣いが伝わる手入れで、訪れる人の心を安らげているようです。  境内には、「愛宕大神」と「白龍大神」の祠があり、愛宕さんは火の神様として、白龍さんの前にあるエノキの木は、子どもの成長を願う神様として、慕われています。

 阪神・鳴尾駅から北東へ徒歩15分、同武庫川駅から北西へ徒歩10分の、住宅街の中に清浄な空気を醸し出している白山姫神社は、加賀の白山に鎮座する白山姫神社の分社です。ご祭神は、菊理姫尊(くくりひめのみこと)。六甲山の石宝殿(六甲山神社)の御祭神と同じで、すべてのものを「括り」結ぶ神様とされています。
 「当社の西に通る小曾根線を境に小学校校区が分かれているため、氏子域も東西に分断されています。お祭りの時に地元の人たちが全体で一体になるのは、なかなか難しいものがありますね」と、下垣宮司。
 「現代は、まじめな人ほど心を病みやすい」とも。「自然の中で心を治めていただけるようですので、気軽にお訪ねになって、ひとときを過ごしてくださいね」と、お母さんならではの優しい眼差しで話していただきました。




宮司
 下垣さなえ さん
 鳥取県大山の麓出身。先々代宮司の義弟に嫁ぎ、前任の宮司が転任したため、子育てをしながら神職の資格を取った努力家。妻として母としての務めを果たしながら、地域のために宮司として働き続けています。



白山姫神社
西宮市小曾根町4丁目7-22 
TEL.0798-47-6071

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