人、街、酒

第11回

フォークデュオとして息の長い活動を続ける「紙ふうせん」のお二人。10年計画のリサイタルが続いてます。

なつかしい未来

悦治郎 2004年に結成30周年コンサートを開催した後、次の40周年に向けて、10年間一つのテーマでコンサートをしようと思い立ちました。「なつかしい未来」と名付けて、2006年にスタートし、今年は第9回。いよいよ来年、「満願」の第10回になります。
 その時代に日常的流行であったものの全てが良いとは言い切れないが、永い年月をくぐりぬけ、今日にあっても、その良さを失わぬ物、事柄、心、ことば、音、うたを訪ねゆく舞台づくり、という趣旨を持って、伝承歌を中心に歌う第1部と、新曲を含めた僕たちのレパートリーを歌う第2部との2部構成で創ってきました。
泰代  昨年11月に第8回の「なつかしい未来」を行いましたが、第2部には、笑福亭三喬さんをお迎えして、昔なつかしい「電リク」をステージで繰り広げて、お客様に楽しんでいただけました。
今年は、10月24日(金)19時から、芸術文化センター阪急中ホールで第9回を行います。
悦治郎 毎年、桜の花が終わる頃から、「なつかしい未来」の準備を始める感じですね。今年は何をやろうかな? 永年支えてくださるファンの皆さんに加えて、若いお客様も多いので、年齢層も考えながら選曲していきます。
泰代 悦治郎さんが「こうありたい」というのが曲に出るんです。私は、時代の波に乗っていこうとけしかけることがあるんですが、彼は乗ってこないですね。最初は曲順からすべて、彼が決めて進めていましたが、ここ10年くらいかな? 私の雰囲気が出てきています。
悦治郎 今は、ほとんど彼女の演出で、平山カラーになってますよ。今の時代、特に団塊世代は女性が中心。ものごとは、舞台であれグルメであれ、ファッションであれ、全て女性の時代ですから。
泰代 私は、お客さんに男女の差はないと思うけれど。年齢層を重視し、ホールの大小は関係なく、ボソボソとではなく朗々と歌えるステージづくりをしたいです。

CDリリース

悦治郎 今年は、デビュー40周年を記念して、CDをリリースすることも決まっています。6月にベストアルバムを出すんです。新曲も入れますので、作曲・編曲、ライナーノーツ執筆とやることがいっぱいで、今まさに佳境です。

つづく


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