人、街、酒

第6回

ギター一本抱えて街から街へ。音楽で人と人をつなぐ桑名晴子さん。出会う人、自然、モノについて語ります。


 ライブのために全国を回る晴子さんですが、12月の下旬は北海道へ。20日が札幌、23日には旭川の予定です。
 旭川に向かうことになったのは、一人の女性との出会いがきっかけ。「NPOちんじゅの森」代表の中尾伊早子さんです。

自然との共生

「NPOちんじゅの森」は、環境教育と福祉活動、地域の活性化に寄与する事を目的としている団体ですが、民話や神話をテーマにしたコンサート、劇、フォーラムなどを主催して、鎮守の森に代表される自然と共に生活することで培われている、日本人の知恵に焦点を当て続けてきました。たくさんのミュージシャンやアーティストが共感して、「神話語り・古夜(いにしえナイト)」や、チャリティーコンサートに参加しています。
晴子さんは各地の神社でも歌ってきましたが、約25年前に宮崎の鵜戸神宮で、病院で働いていた人たちのリクリレーションが行われた際に歌った時、宿泊した宿にたまたま中尾さんがおられて再会。また、阪神淡路大震災10周年の祈念事業が淡路島の伊弉諾(いざなぎ)神宮で行われた時は偶然にも中尾さんと同席。その際、空に虹が3度もかかる不思議が起きたそうです。

縁は異なもの

各地で出会ううちに、中尾さんとはずっと以前からご縁があったことがわかります。中尾さんが高校生の頃、晴子さんのお母さんが、大阪で営んでいたライブハウス「ゴーストタウン」の常連だったのです。
晴子さん自身も「古夜」に出演し、中尾さんとの親交を深めてきました。中尾さんは、旭川で芸術文化を活かした町づくりも進めており、「旭川に来ない?」の一言で、今回のクリスマライブが決定しました。
「寒いけどね。心はあったかいのよ」といつもの笑顔満開で話す晴子さん。ワクワク感がいっぱいのライブになることでしょう。

つづく


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