めぐり合わせ
飼い主さんの知人が行き先のない犬を引き取りたいと探しているという話を聞いたのは半年以上前のこと。高齢のご主人の散歩相手だから、それなりの大きさがご希望とのことだった。あいにく、その頃には紹介できるような里親希望の犬がいなかったので、いつしかそのままになっていた。

ところが今年になって、そのご本人が来られ、あれからずっと犬を探し続けているという。見れば、何も問題のなさそうな方なのに、愛護団体からは年齢を理由に犬を譲ってもらえなかったらしい。

結局、ある所から、元気なコーギー犬を譲り受けることになった。元の飼い主の家庭の事情で手放されたのだが、今ではすっかり新しい飼い主さんになついている。やんちゃなコーギーだが、もちろん、散歩はご主人と一緒だ。この犬はもう成犬だったので、もしこの方たちに巡り合わなければ、今はこの世にいなかったかもしれないと後に聞いた。きっと赤い糸は細く長くつながっていたんだね。