アリの道

自宅に小さなサンルームがある。そこでランチを食べていた時のこと。おかずの中の小さなかけらを床に落としたが、そう気にせずにいたところ、数分後には立派なアリの列ができていた。ドアも窓もきっちり閉まっている。先ほどまで、アリの姿などどこにもなかった。彼らの目指す先は、私が落とした5ミリほどのキャベツの葉だ。私はそれをそっと取り上げ、床をふいた。そして食後サンルームを出て家の中に戻り、再びサンルームは密室になった。私はアリたちがどうするか見たかったのだ。

数分後、獲物が無くなったアリたちは一部列が乱れ、5分後には、ほとんど姿を消していた。密室のはずなのにいったいどこから来てどこから出て行ったのだろう。アリが通れるほどの隙間がどこかにあるのだろうが、それをどうやって見つけ、あのわずかなご馳走の存在を、どうやって外からいち早く察知したのだろうか。ホント不思議だよね!