海外ツアー
プロ生活52年。杉原プロが歩んできた道が平坦でなかったのは、言うまでもありません。長いプロ生活の中で、人への感謝の気持ち、やさしさを持ち続けています。そして、ファンとの交流をとても大切にしています。
 「20年ほど前、北海道であったアマプロ戦で、一緒にプレーをした方とは今も交流があって、函館の水、ワインを送ってくれます。親子2代で応援に来てくれる方々もたくさんいます。北海道のトーナメントでは、まだ、2、3歳だった娘さんが20歳を越しても、いまだに一緒に応援しに来てくださっています」
 ゴルフトーナメントは、スポンサーが変わっても、同じコースで行われることが多いのです。試合の度に必ず観戦に来るファン、写真を一緒に撮るファン、そして子供連れのファンを杉原プロは覚えているようです。
 「たくさんのギャラリーの中からでも、『あっ、今回も来てくださっているな』とわかります。ありがたいことです。ファンに僕らプロは支えられているのです」海外ツアー
 現在、男子プロゴルフツアーは、石川遼プロの活躍で、一時期落ち込んでいた人気を盛り返しつつあります。
 「ゴルフが注目されるというのはありがたいことですが、石川君だけに頼っていていいのか、とも思います。一番活躍できる世代のプロが不甲斐無い。もっと貪欲になったらいい。石川君にはたくさんのことを吸収したいという強い気持ちを感じますが、他のプロにはあまり感じられない。選手は彼に向けられた人気を、少しでも自分の方に向くよう努力をするべきです。トーナメントのテレビ放送でも、いいプレーをすれば、『あ〜、こんないい選手もいたんやな』と、思われるのです。技術はもちろんですが、コメントやファンに対するサービス、色々な面でプロゴルファーはもっと努力していいと思います。ツアー全体が盛り上がっていくのではないでしょうか」と、杉原プロは辛口ですが、これもゴルフ界を愛すればこその言葉でしょう。
 ゴルフの試合は、とても厳しいものです。テレビ中継は注目選手を中心に番組が構成がされます。初日トップでも、翌日にスコアが悪いと、テレビには登場しないことがあります。
 「若いころは練習より遊びが楽しいということもありました。この年になってみると、もっともっと練習をしておけば良かったと思うし、そうすればもっと稼ぐこともできたでしょうね。今は、健康で一日でも長くゴルフができるのが、一番大きな望みですがね(笑)」
 練習の鬼といわれた杉原プロでも、練習が足りなかったという思いがあるそうです。
 今の時代、ゴルフのみならず、世の中全体に貪欲さというものが希薄になってきているのかも知れません。