レッスンサロン、ブライダル、ディスプレイデザインを手がけるグリーンフィンガーズを主宰する松本智子さんは、常に前向きで明るく”華“ある女性。「40年以上花に触れきて、人生経験がアレンジするときに生きてきたかな」と感じているようです。

 お花が大好きな少女時代だったようですね。
 小さい頃から、母の生け花で余ったお花を使って真似事をするぐらい、お花が大好きでした。高校2年生からは草月流のお稽古で月に1回、東京まで通いました。深くこの世界に入っていこうかな、と思い始めた23歳のときに結婚。「お花をしていてもお腹いっぱいにならないわ」とあっさり花の世界を離れたんです。それで始めたのが、お料理。年子の子供2人を育てながら、おいしいもの作りに一生懸命でしたね。フレンチ、中華、和食と有名な先生の教室に通いました。夫が人を招くことが大好きで、料理とともにテーブルには必ずお花を添えていました。初めて見えた方でも、テーブルの花が会話のきっかけになることが多かったんです。
 
 フラワーアレンジメントの先生には?
 
 子供が小学生になって手が離れてきたので、インターナショナルなフラワーアレンジメントでオランダの国家資格DFA(ディプロマ・オブ・ダッチ・フラワーアレンジメント)を取ったのです。教えることは全く考えていませんでした。ところが、お料理の先生に勧められたり、知り合いにプレゼントした花束を見て、ぜひ教えていただきたいとお願いされたり、和服の展示会でお花のディスプレーを見た方が習いたい、と指導を始める偶然が3つ重なったんです。夫も『与えられた道じゃないのかな』と背中を押してくれました。最初、9人で始めた教室が、一カ月後、二ヵ月後…とありがたいことに増えていきました。


 順風満帆ですよね。
 いえいえ。震災をきっかけに大転落があるんです。順調に生徒さんも増え、充実した毎日でした。あの25秒の揺れで全てが変わってしまいました。数えきれないほど辛いこと、悲しいことがありました。震災で背骨が折れた母の看病をしながら、今はお花どころではないと思っている時、「先生、お花したい!!」と携帯電話に生徒さんの声が飛び込んで来た時は本当に嬉しかったです。それから、本気でお花を教え、伝えて、人生の節目には必ずある”お花“を楽しみながら、ライフワークとして一生懸命頑張ろうと思いました。 専門学校の講師、フラワーアレンジの先生と多忙な毎日ですが。
 卒業生が活躍しているのはうれしいですね。夙川での教室も若い方から年配の方、広島や関東と遠方から通って来ていただいてます。3月28日には神戸の非公開異人館「キャサリン邸」で、おいしいお料理をいただきながら、花を楽しむイベントも計画中です。震災のとき、自分もどん底でしたが、ボランティアでお花一輪ずつですが差し上げて歩いたことがありました。受け取られた方々の表情。それはそれはお顔が明るくなったんです。たとえ小さな花でも、気持ちが和みます。今のような混沌とした時代だからこそ、花を通して、心の豊かさを伝えていければいいですね。


参加費:3,500円
( 花・花器代+ティータイム付)
日程:2月25日(木)、26日(金)
時間:10:30〜、13:30〜
募集人数:各10名
場所:グリーンフィンガーズ
(夙川グリーンタウン内)


お申し込み・お問い合わせ
グリーンフィンガーズ

西宮市羽衣町7-31 N-1005
TEL:0798-23-7900
http://www.greenfingers.co.jp/